電気設備設計とは? その仕事内容を解説
電気設備設計士は普段目に見えないけれど人々の生活を支えている電気設備を計画する仕事です。
普段あまり気にすることは少ない、壁の裏側を主戦場とする電気設備設計士の仕事をご紹介いたします。
コンテンツ
「スイッチを押せば灯りが点く」日々の暮らしの中のありふれた日常です。しかし自然災害で電力がダウンしたとき、ありふれた日常は誰かの手によって支えられていることに気付かされます。
建築物を人に例えたとき、建築士が骨格や皮膚を設計するのに対して、電気設備設計は血管や内臓を設計するイメージをするとわかりやすいでしょう。電気設備設計は普段目に見えないけれど人々の生活を支えている電気設備を計画する仕事です。
決して華々しくはないイメージかと思いますが、手法や商品が短い時間でダイナミックに変化していく職種です。新たな手法が生まれればすぐそれを実現する技術の習得が必要になるように、とても刺激的な世界。
普段あまり気にすることは少ない、壁の裏側を主戦場とする電気設備設計の仕事をご紹介いたします。
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電気設備設計の設計対象である「電気」とはどこからどこまでを意味しているのでしょうか。これが実はとても広いんです。
目に見えるスイッチ、コンセント、照明、建物の電力の心臓である受変電設備、安全を守るセキュリティ設備、消防法で定められている自動火災報知設備、そのほかにもインターホンや発電設備、映像音響設備、通信設備と挙げていくとキリがないぐらいカバーする範囲が広いです。
電気設備が建築においてしっかりと機能するように設計することが電気設備設計の仕事。基本的には設計事務所が作成した建築図面をもとに要求された電気設備を計画し、配線など目に見えない部分の設計を行っていきます。
図面はお客様に伝えるものでもありますが、同時に現場で工事をする人に伝えるものでもあります。そのため、スムーズに工事できるよう原理や仕組みを理解する必要があります。また各空間における電力負荷を想定し、適切な容量の分電盤や受変電設備を計画することも重要な業務です。電力負荷を低く想定してしまうと停電などの事態になり、過度に計画するとコストがかかりすぎます。
将来性がある
電気設備設計は、生活に欠かせない電気設備に関わる仕事です。手がける建物も住宅から公共施設など幅広いため、仕事がなくなる可能性は非常に低く需要も安定しています。
特に、環境問題の解決に向けて環境に配慮した設計の需要が高まっていることもあり、環境に配慮した電気設備に精通している人材はより需要が高まることが想定されるため、電気設備設計は将来性のある仕事と言えます。
転職先の幅が広い
電気設備の設計に必要な資格を取得するうえで、さまざまな電気設備の知識にくわえて、建築設計の知識も身につくため、設備保全の会社や電気工事を行う会社だけでなく、建築会社などでも重宝される職種です。
また、建築会社以外からの需要も多いため、電気設備設計は転職がしやすい仕事と言えます。
利用者の利便性や安全性に貢献できる
電気設備設計という仕事の魅力は、担当する建物の利用者の利便性や安全性に貢献できることです。電気設備は人々の生活を支える重要な設備であるため責任も大きいですが、その分、実際に使用しているところを見ると、大きな達成感を得ることができます。
最新の技術を知ることができる
個人住宅から大型プラントなど、建築するため建物によって設計に関わる電気設備も異なります。特に、大型プラントや工場などは、最新の電気設備を使用するケースもある為、最新の電気設備の情報を自分で収集しなければなりません。
最新の技術を使用した設備を利用した設計ができるのが、電気設備設計の魅力です。
知識欲が高い人
電気設備設計は、電気に関する知識だけでなく、建築に関する知識など、多くの知識を必要とするため、常に勉強し続けなければなりません。また、電気設備の分野は技術が進歩するスピードが早く、学習を怠ると、今持っている技術が通用しなくなってしまうので、常に新しい知識を得たい知識欲を持っている方が向いています。
コミュニケーション能力
建物を建てるためには、構造設計や意匠設計など、さまざまな設計が必要になります。電気設備設計をする際も、構造設計や意匠設計も並行して設計するため、それぞれの意見を確認したうえで調整を行わなければなりません。
また、発注者、関係官署、電気機器メーカーなどと打ち合わせをする機会も多々あります。
円滑にプロジェクトを進めるためには、相手の意見を聞いたり、自身の意見を正確に伝えるコミュニケーション能力が必要です。
これがないと電気設備設計の仕事ができない、というような資格はありません。取得していると電気設備設計の仕事への理解が深まるという観点から考えると、電気工事施工管理技士や建築士が挙げられます。
電気工事施工管理技士は電気工事における工程、品質、安全を管理する資格です。現場サイドの資格ではありますが、現場を熟知していることは良い設計の条件でもあります。資格があればいざというときに現場管理者の代行も可能ですし、何より資格取得の過程で得る知識は一生ものでしょう。
あまり関係のないように思える建築士の資格ですが、電気設備は建築の機能や間取りをもとに計画されるため建築を熟知することは業務においてとても重要です。電気設備設計に関係のない構造力学や建築史など、少し取っつきづらい科目もありますが、一級建築士を所有していると一目置かれること間違いなしです。
電気設備設計の仕事は、住宅やビルなどに人々が暮らせるような電気設備設計を施すこと。人が住めることが建物の完成形とも言えますので、電気設備設計は言わば「建物に命を吹き込む」役割を担うのです。
建築業界に必要不可欠な電気設備設計には、一体どのような転職先があるのでしょうか? 以下では電気設備設計にオススメの転職先をご紹介します。
設備保全
設備保全の系統は大きく分けると機械系統の設備保全と電気系統の設備保全の2種類です。設備が安全に作動し続けるためには、その設備の構造や動作の仕組み、電気や機械の知識がなければなりません。
そういった点で考えると、電気設備設計は電気設備に関する知識がありますから、設備保全に転職しやすいでしょう。電気設備設計として働くうちに電気工事施工管理技士や電気工事士、電気主任技術者などの資格を取っておくと有利になります。
電気工事施工管理
電気工事施工管理技士の資格を持っていれば、その資格を電気設備設計だけでなく施工管理にも活かすことができます。
電気設備設計は設計がメインの仕事となりますが、施工管理は建設工事の現場における電気工事の施工計画や工程・安全管理と幅広い仕事に携わることになります。
施工管理は工事全体を指揮する仕事ですから、責任あるポジションとも言えます。
よりスケールが大きい仕事がしたいと思えば、このように電気設備設計から施工管理へキャリアアップする道もあるのです。施工管理は各現場に必ず一人は置かれますので、オフィスビルや病院、プラントなど様々な現場で活躍できます。
各分野において技術の進歩が目まぐるしい現代において、とりわけ電気設備の進歩のスピードは早いです。数年前まで一般的であったものがすでに時代遅れなんていうこともよくあることです。
例えば施設の入退館管理設備の場合、現在はセキュリティカードによるものが多いですが将来的には顔認証システムへと切り替わっていくことでしょう。さらに新たな技術が開発されることも考えられます。その都度必要な設備、それを支える技術を習得する柔軟さが必要なです。
変化を好み、ダイナミックに変化する環境の中に身を置きたい人にとってはとてもマッチする業種です。
建築におけるIoT「HEMS」とは?
「IoT」とは、モノとインターネットが繋がることで新たな価値を生み出す Internet of Things の略称。IoTの波は建築にも波及しており、「HEMS」「BEMS」はまさにその中核であり、電気設備設計に大きく影響します。
「HEMS」「BEMS」はそれぞれ「Home Energy Management System」「Building Energy Management System」の略称で、建物を、インターネットをはじめとするテクノロジーでマネージメントすることを意味します。
エアコンを例に説明しますと、従来のものは、建物を利用する人が快適な温度となるようにスイッチを入切することで温度を調節しますが、HEMSを搭載した建物ではセンサーが温度を感知し、それがインターネットを介してエアコンに伝わり適切な温度調節を行います。人による好みも次第に学習することで、人はエアコンのスイッチに触る必要がなくなります。
HEMSが使用時間や頻度を学習することで自動制御を行うので、スイッチをこまめに切ることで行う省エネは必要なくなるでしょう。これを建物全体で行い、快適、安全、省エネを実現していくのが「HEMS」「BEMS」です。この動きはまさに電気設備設計の今までの常識をガラリと変えていくもので、あらゆる設備とインターネットが繋がり、それを支えていく技術が導入されることを意味しており、まさに電気設備設計において急速に研究が進められています。
電気設備設計の仕事は、生活に必要不可欠な電気設備に関する仕事であるため、今後も需要がなくなることがありません。
環境に対する取り組みの意識の高まりにより、環境に配慮した電気設備が取り扱える電気設備設計の需要は高まっているので、今後の将来性も高いと言えます。
普段壁の裏側に隠れて、人々の生活を支えている電気設備設計。暮らしの「当たり前」を創るとてもやりがいのある仕事です。かと思えば技術の進歩に敏感であることが必要であるようにとても刺激的な魅力もあります。飽くなき探究心を持っており、かつ人の役に立ちたい仕事を望んでいる人にとってはとても合った仕事です。
電気設備設計は、先にも述べたように「建物に命を吹き込む仕事」で、快適な環境を作る上では欠かせません。そのため、職務には大きな責任を伴い、求められる能力も高いです。職につくために勉強しなければならないのは当然ですが、IoTやHEMS、BEMSといった概念や技術が日々生まれていることからもわかるように、職に就いてからもスキルを研鑽する高い意識が必要な仕事と言えるでしょう。
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