住宅営業の仕事とは?業務内容・資格などを詳しく解説
自分の理想の家を建てることを目標に頑張っている社会人はまだまだ日本に多くいます。そんな人を支える住宅営業について解説します。
住宅営業は、ハウスメーカーなどに勤め、自社で建築を請け負う契約をもらうのが仕事となります。
仕事内容は大きくわけて「見込み客の集客」「商談~契約」「施工~引き渡し」「アフターケア」になります。
見込み客の集客では、チラシや雑誌、インターネットなどの広告を使って自社の家づくりの魅力を個人顧客にアピールします。モデルハウスや住宅展示場での営業も行い、興味をもったお客様に営業していきます。
商談から契約にいたる段階では、どのような家がいいのか、住宅のプロとしてお客様の要望や相談にのり、適切なアドバイスを行うことで理想的な住宅を一緒に作り上げていきます。
大きな金額を託されることになりますから、信頼が必要です。
また、顧客は基本的に個人です。法人相手ではないですから、お客様とのより親密な関係を築くことが重要になってくるでしょう。
建てた後のアフターケアも業務の一つです。
住宅営業社員の朝はどちらかというと遅い場合が多いです。お客様の都合に合わせて動くことも多く、仕事終わりの夜や、もしくは土日祝日に打ち合わせることが多いでしょう。
基本的に朝は、朝礼が終わった後に、メールの確認や、一日の予定の確認をします。夜中にお客様からメールが来ていることもありますから、必ず朝一には返答できるように心がけます。
常にお客様を抱えている人は少ないので、朝にメールを確認した後は、昼までは見込み客や、見込み客になりそうなお客様にメールを送付したり、資料を郵送したり、先方の都合のいい時間に電話をします。
お客様によって都合のいい時間や曜日も違いますから、顧客リストの中で情報を整理し、お客様に合わせて動けるようにします。
住宅営業は、少ないお客様でも1件でも請負契約が取れれば大きな利益になりますから、一人ひとりのお客様を特に大事にします。
昼休憩は、お客様の都合によって変わります。昼休みしかアポがとれない場合は、お客様を優先するようにしましょう。
昼食後から夕方、6時もしくは7時まで会社で新規のお客様の掘り起しをしたり、既に契約中のお客様の土地情報の入手や現場の進捗状況の確認をします。
残業は基本的にお客様の都合次第ですし、会社の方針によってもかわります。数字を追い求める会社であれば、成績が悪いと残業して新規のお客様の発掘に力をいれる会社もあるでしょう。
残業を基本的にさせない会社であれば、定時は無理でも1時間くらいの残業で終わることもあります。このあたりは会社次第ですが、まだまだ不動産業界は残業が多い傾向にありますが、これはサービス業全般に言えることかもしれません。
ここまでの一日の流れは新規のお客様が少ない若手の営業社員の場合です。お客様を多く抱えているようなベテランの営業社員の場合、紹介が多くなりますから、新規のお客様の発掘よりも、既存のお客様の対応に追われることが多いでしょう。
住宅営業は他の仕事よりも成果主義です。頑張って新規の契約を取れば取るほど歩合が発生し、他業種よりも多くの給料をもらえる可能性があります。
さらに抱えるお客様が多くなるほど紹介を生む可能性も高くなり、理想としては紹介が紹介を生み、営業活動をせずともお客様が増えていくようになることです。
住宅営業の魅力はお金だけではありません。お客様の人生の転機、一大イベントに立ち会えることができるということです。
他の仕事はその場限りの付き合いが多く、店員とお客様がそれぞれ覚えていることは少ないでしょう。しかし住宅営業は、どのような家を作りたいか、その理想から始まり、時には夢を語り合うこともあるでしょう。
家族の幸せを共に感じることができ、完成した時の喜びを共に分かち合え、一生忘れられない経験になることが多いです。
家を何度も建てることができるのはまれでしょう。通常は30代ごろに35年のローンを組んで生涯そこに住むことになります。
一生に一度のライフイベントに立ち会え、時には非常に感謝されます。たしかにお客様から信頼されるには時間もかかりますし、簡単なことではありません。だからこそ信頼を勝ち取り、共に家を作り上げていく喜びを共有できるのが住宅営業の魅力です。
住宅営業として働く上で有利な資格には以下のようなものがあります。
・宅地建物取引士(宅建)
・ファイナンシャルプランナー
・住宅ローンアドバイザー
・建築士(一級/二級/木造)
・インテリアコーディネーター
どれもお金と不動産に関係している資格です。特に「宅地建物取引士」の資格は、持っているだけで資格手当(平均2万円/月)を出す不動産会社も多いですから、とっておいて損はありません。
さらに住宅営業は、お客様の人生設計に関わります。身の丈にあった建築をしないと、最悪破産してしまいます。欲にかられて大きな家を建てようとするのを止めるのも住宅営業の仕事でしょう。
そういう意味では「ファイナンシャルプランナー」をもっていると便利です。人生において、いつどのようなお金がいるのか、ライフイベントから金融、不動産、保険など幅広い知識を手に入れることができます。
それによりお客様の人生設計をし、無理のない返済計画を立てることが可能です。お客様も安心して家を建てることができるようになります。
住宅営業の平均年収は、成績によって大きく左右されます。大手のハウスメーカーですと、800万くらい、他の中堅のハウスメーカーで600万です。
住宅営業の年収は成績次第なことが多く、あまりあてになりません。成績が悪いと400万円まで年収が落ち込むこともあり得ますし、逆に、成績がいいと1年目からでも稼ぐことが可能な実力主義なところもあります。
住宅営業は安定するまでは大変ですが、やりがいのある仕事です。成約するまで時間がかかっても、納得のいく家を建ててもらえた時の喜びはその分大きくなる仕事と言えるでしょう。
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