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エネルギー管理士の仕事内容と資格の難易度について

エネルギー管理士の資格はエネルギー保全のために作られた国家資格で、工場の省エネルギー化、ひいては地球環境保全において重要な役割を担います。本記事ではその概要と資格取得のメリット、仕事の内容や収入、資格の難易度や合格率についてお伝えします。

エネルギー管理士の概要と仕事内容

エネルギー管理士とは?

エネルギー管理士とは、エネルギーを管理する資格として存在していた熱管理士と電気管理士を一本化した国家資格です。

資格試験が基礎科目と専門科目(「熱管理」と「電気管理」)に分かれているのが特徴で、資格を取得すると「熱管理」と「電気管理」の両方の業務ができるようになります。しかし、専門分野を選択して試験を行うため、一般的には選択した分野の方の管理を行うことになります。

エネルギー管理士の仕事内容は?

エネルギー管理士の資格を活かして仕事をする場合、職場となるのは、第一種エネルギー管理指定工場と言われる、エネルギー使用量が原油換算で年間3,000Kl以上使う大規模な工場です。

エネルギー管理士は、この第一種エネルギー管理指定工場と言われる工場には必ず置くことが法律で義務付けられていて、この工場内で使用する設備の維持管理や、エネルギーの使用方法の監視と改善を行い、工場の省エネ化を促進することを担っています。

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エネルギー管理士の資格取得メリットは?

第一種エネルギー管理指定工場と言われる大規模な工場では、使用するエネルギー量に応じて、エネルギー管理士の資格取得者を1~4人配置することが法律によって義務づけられています。工場にとって無くてはならない人材になるため、エネルギー管理士の資格を取得することで給与面での優遇が期待できます。

エネルギー管理士の資格を取得することで、日本中にある第一種エネルギー管理指定工場の就職に大変有利になります。この求人は絶えず存在するため、仕事に困ることはまず無くなると考えられるでしょう。

さらに、業界において昇給や昇格にも有利になることは間違いありません。

エネルギー管理士の年収・給料・収入は?

建設転職ナビでエネルギー管理士の資格保有者を対象とした求人の平均想定年収はおよそ400万円~680万円となっています(2022年6月調べ)。

勤務する工場の規模によってこの収入は前後します。業界内では評価の高い国家資格ですので、資格を取得し、順調に業務をこなすことで昇給は充分に見込める資格です。

エネルギー管理士は、一般的に大企業が運営する大規模な工場に勤務することになることが多いので、福利厚生面でも安定し、充実した資格手当を受けることができます。

エネルギー管理士が活躍できる転職先

省エネが求められている日本において、省エネ化を促進する役割を担うエネルギー管理士の需要は非常に高いと言えます。エネルギー管理士は活躍できる場が多いため、エネルギー管理士の資格をお持ちの方は転職で有利になります。その中でも、エネルギー管理士の資格を活かせる転職先として「サブコン業界」と「プラント業界」をピックアップしてご紹介します。

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サブコン業界

空調設備や電気設備、電気通信工事業を担うサブコン業界では、省エネ化など企業の環境への取り組みが重視されています。

サブコン業界全体が省エネ化を目指していますので、エネルギー管理士は重宝されます。エネルギー管理士のほかに施工管理技士の資格を取得しておけばさらに評価されることとなるでしょう。

サブコン(管工事業)主要企業についてはこちら
サブコン(電気設備工事業)主要企業についてはこちら
サブコン(電気通信設備工事業)主要企業についてはこちら

プラント業界

工場設備の一式のことをプラントと言い、種類としては「産業系プラント」「化学系プラント」「環境系プラント」といったものがあります。

エネルギー管理士の役割は工場の省エネ化促進ですので、プラント業界では多くのエネルギー管理士が活躍しています。発電所などのエネルギープラントでは特にエネルギー管理士の資格が活かせることでしょう。

プラント業界では世界を舞台に活躍できるのも魅力です。エネルギー管理士の資格を活かして大規模なプロジェクトに携わりたいと考える方にはプラント業界がオススメです。

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令和5年度 エネルギー管理士の試験情報

※今年度の申し込みは締め切られています

主管

一般財団法人省エネルギーセンター

資格区分

国家資格(経済産業省)

受験資格

年令、性別、学歴、実務経験等に関係なく受験が可能です。
ただし、国家資格であり、工場内でも重要な仕事を担う資格になるため、各エネルギーについて充分に理解してから、試験に取り組むようにしてください。

なお、受験をせずに資格を取得する方法もあります。
「エネルギー使用合理化に関する実務経験3年以上」あり、かつ認定研修に参加することで、エネルギー管理士の資格を取得することが可能です。

受付期間

受験願書による申込み期間

令和5年4月3日(月)~6月14日(水)
※6月14日(水)までの受領証日附印有効

インターネットによる申込み期間

令和5年4月25日(火)~6月14日(水)23時59分まで
※6月15日(木)までに受験手数料を納付し申込み完了

試験日程

試験日 合格発表日
令和5年7月30日(日) 令和5年9月下旬

出典:(一財)省エネルギーセンターHP より引用

受験手数料(非課税)

17,000円
※旧制度の熱管理士又は電気管理士の免状取得者で、平成17年度の改正法附則第4条に規定する試験課目(専門区分課目II~IV)の免除を受け、 課目Iを受験する場合は10,000円(非課税)

試験内容

エネルギー管理士の試験は、全員共通となる基礎試験に加え、専門区分として熱分野か電気分野のどちらかを選択して受験します。
なお、専門区分試験はそれぞれ3課目出題されるため、基礎試験と合わせると合計4課目です。

基礎試験(全員共通)の内容

課目I エネルギー総合管理及び法規

専門区分/熱分野の試験課目

課目II 熱と流体の流れの基礎
課目III 燃料と燃焼
課目IV 熱利用設備及びその管理

専門区分/電気分野の試験課目

課目II 電気の基礎
課目III 電気設備及び機器
課目IV 電力応用

出典:(一財)省エネルギーセンターHP より引用

また、エネルギー管理士試験には「試験科目の免除制度」があります。すべての課目を一発で合格できなかったとしても、選択した分野の受験の結果、一部の課目が合格基準以上の場合は「課目合格者」になり、合格している課目については、翌年以降免除されます。

ただし、合格した試験が行われた年の初めから、3年以内に同一選択分野を受験する必要があるので、覚えておくようにしましょう。
試験制度についての詳細は(一財)省エネルギーセンターのウェブサイト をご覧ください。

難易度・合格率

エネルギー管理士の合格率は、電気・熱共に平均20~30%程度になります。
合格率を見ると難易度はやや高めに感じますが、計画的に試験に取り組むことで、充分合格を狙える資格です。

一方で、研修で資格を取得する場合は、6日間の講義と、1日の修了試験で計7日間の課程を修了する必要があります。
修了試験の内容は、実務経験があって講義内容をしっかりと理解すれば、十分に満点を取れるものになっていますので、集中して講義に取り組みましょう。

【参考】令和4年度の受験者数・合格者数・合格率

実施年度 受験者数 合格者数 合格率
令和4年度 7,766 2,636 33.9%

※数字は新規受験者(課目免除受験者を含む)

出典:(一財)省エネルギーセンターHP より引用

過去問

エネルギー管理士の試験内容は以下のようになっています。

試験科目 問題数
エネルギー総合管理及び法規 3
熱と流体の流れの基礎 4
熱利用設備及びその管理 8(6問回答)
燃料と燃焼 3

※数字は新規受験者(課目免除受験者を含む)

出典:(一財)省エネルギーセンターHP より引用

合格基準は、各科目6割以上です。
では、エネルギー管理士はどういった問題が出題されるのでしょうか?

例えば、「燃料と燃焼」では、以下のような問題が出題されます。

問題9 次の各文章の[1]~[15]の中に入れるべき最も適切な字句、数値又は記述をそれぞれの解答群から選び、その記号を答えよ。(配点計30 点)

(1)拡散燃焼式バーナは、外部混合燃焼式バーナともいい、その特徴は、逆火の危険が[ 1 ]こと、燃焼量を広範に調節可能であること、すすが発生[ 2 ]こと、などである。また、バーナの形式としては、[ 3 ]型と[ 4 ]型がある。

<[ 1 ]~[ 3 ]の解答群>
ア ノズル
イ ブンゼン
ウ ベンチュリ
エ ポート
オ ある
力 ない
キ しやすい
ク しにくい

(2)油圧噴霧式の油バーナは、火炎形状が[ 5 ]である特徴を有する。また、非戻り油式と戻り油式に分けられ、油量調節範囲は[ 6 ]。
一方、流体噴霧式の油バーナは、高圧気流式と低圧気流式に分けられ、油量調節範囲は[ 7 ]。低圧気流式の霧化用の空気量は、燃焼に必要な空気量の[ 8 ][%]である。

<[ 5 ]~[ 8 ]の解答群>

ア 5~10
イ 15~25
ウ 30~100
エ 狭角
オ 広角
カ 高圧気流式のほうが広い
キ 低圧気流式のほうが広い
ク 高圧気流式、低圧気流式とも同じである
ケ 戻り油式の方が広い
コ 非戻り油式の方が広い
サ 非戻り油式、戻り油式とも同じである

(後略)

→解答:1.カ 2.キ 3.ア 4.エ 5.オ 6.ケ 7.カ 8.ウ

令和3年度 エネルギー管理士試験より引用(問題 回答

エネルギー管理士の資格が活かせる仕事は建設転職ナビで!

エネルギー管理士の資格の概要と、資格取得のメリット、給料、仕事の内容、試験の難易度と合格率についてお伝えしました。エネルギー管理士の資格を取得した人材は、日本の工業において必要不可欠であり、今後ますます需要が高まることが予想されます。

地球環境の保全に使命感を持って取り組める人には、特にやりがいを感じられる仕事です。また、資格を取得することで、周囲からの信頼が増し、転職や昇格にもとても有利になりますので是非チャレンジしたい資格ですね。

建設転職ナビでは、エネルギー管理士の資格が活かせる職場をご紹介しています。資格を活かした転職をご希望の方は、ぜひ建設転職ナビの「無料転職支援サービス」をご検討ください。

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