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建設技術者が「転職」を考えたときに読むコラム 「高年収求人」への転職、アリかナシか

先の見えない時代だからこそ、稼げるうちに稼ぎたい。「年収アップ」は転職にあたり誰もが願う魅惑のフレーズですが、はたして高年収=幸福なのでしょうか?

「高年収求人」と聞いたとき、あなたはどんな印象をいだきますか?

「家のローンもあるし、これから子どもの教育費もかかる。年収が高いに越したことはない!」「もっとキャリアアップしてもっと稼ぎたいと思っていたからちょうどいい」など、働きざかりであればあるほど、魅力的に捉える向きもあるいっぽうで、「高年収は嬉しいけれど、仕事はそのぶんキツそう」「きっと長時間残業が前提なんだろうな。家族との時間が……」など、ネガティブな先入観を持つ人もそれなりに多いのでは。

今回はそんな「高年収求人」への転職を考えます。

平均年収と建設業の年収

そもそも、「高年収」とはなんぞや?

国税庁が発表する「民間給与実態統計調査(令和元年度)」によると、日本の平均年間給与額は男性の場合540万円(女性は296万円)で、年額給与額400万円超500万円未満の男性は532万人(構成比17.5%)といちばん多いのだとか。

 

そして「業種」によって平均年収は大きく異なります。金融業や情報通信業(いわゆるIT業界)など業種によっては20代でも年収600万円、30代で1000万円を超える人もいるのです。

 

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国税庁の調査では、建設業界の平均年収は「491万円」。これは従事員1人の事業所から従事員 5,000 人以上の事業所まで広く調査した結果で、すなわち地方の工務店から海外展開するゼネコンまでひっくるめた年収の、平均値。今回の記事の趣旨に沿って、2020年3月期決算の上場1803社の平均年間給与(東京商工リサーチ調べ)を見てみると……、

 

「756万1000円」!

 

なんと建設業は4年連続トップなのだそう。ちなみに2位は不動産業の749万6000円です。

 

国税庁調査の零細企業込み491万円と東京商工リサーチ調査の上場企業756万円――あいだをとれば約600万円前後といったところでしょうか。これよりも多く年収を得ている人は、相対的に見て「高収入」であると定義できます。

建設業界で高年収を得るために

建設業界で高年収を実現するためにどうするか。それには以下3つを実践すべきでしょう。

 

①業界の研究

②資格取得

③転職

 

まず①は「業界の研究」です。自社のことばかりに目がいきがちですが、同業他社で伸びている会社はどんな会社か、その会社は今なにに注力しているかなどに注意深くアンテナを張ってリサーチすれば、自社業績改善のヒントが見つかるかもしれません。そのアイディアを基にプロジェクトを成しえれば昇格、すなわち昇給が叶うでしょう。さらにその経験は転職時にも確実に有利となるはず。

 

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②は「資格取得」。建設業界では1級施工管理技士や一級建築士などの難関資格取得者にインセンティブを出す企業も多く、同時に高年収転職時の必須要件となります。

 

そして③は「転職」です。年功序列制度が多い建設系企業では、ひとつの企業に勤務し続けてもなかなか飛躍的な年収アップには繋がりません。そのために②のように資格を取得し、一定年数の実務経験と資格を武器に、高年収求人へ応募するのです。

 

そのようにして高年収を獲得した建設技術者は、専門性・希少性の高さゆえに重宝され、期待される存在。

 

しかし高い年収だからこそ、稼働率を上げなくてはならなかったり、常に結果を求められたり……大変さも人一倍です。

休日出勤

高年収業種では、クライアントの都合やプロジェクトの進捗状況によって、残業や休日出勤が往々にして発生します。完全週休2日もどこ吹く風。常に世のため人のために忙しく仕事をしていたい向きには、代わりに家族や友人と過ごす時間はなかなか取れないかもしれません。

夜間勤務

建設業界に限っていえば、建築設計職や施工管理職においては、徹夜作業や夜間工事が発生することも。夜間工事を担当すれば数ヶ月間は昼夜逆転生活になります。シフト勤務ゆえ労働時間そのものは長くなくても、夜勤が身体への負担が大きいのは事実。しっかりと体調管理ができる人材が求められます。

 

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転勤

長期にわたる転勤が命じられるのも高年収業種、とりわけ建設業の宿命だったりします。それは地方の山奥、あるいは海外。唯一無二の「地図に残る仕事」は何物にも代えがたいやりがいがありますが、仕事で得た高年収を使う機会もなさそうなのでそれなりに貯蓄はできそう……。

専門性

1級施工管理技士や一級建築士、宅地建物取引士といった難関国家資格。勉強にかける労力や時間をなんとか捻出して取得すれば、専門性の高い仕事を任せられるようになり、業務の守備範囲が確実に広がります。人材としての希少度が上がるため、結果的に年収アップに繋がります。

 

建設技術者界隈からは「高年収でなくても長時間労働だし転勤もあるわ!」という悲痛な声も聞こえてきそうですが、内容が同じだからこそ、高年収求人への転職にチャレンジすべき、なのかもしれません。

「高年収しか幸せになれない」の嘘

そもそも論で恐縮ですが、年収が高ければ高いほど人は幸福になるのか。実は必ずしもそうとは言い切れません。

 

ノーベル経済学賞受賞者であるプリンストン大学教授のダニエル・カーネマン氏は、「感情的幸福は年収7万5000ドル(日本円換算:約810万円)までは収入に比例して増える」という研究結果を明らかにしました。ただ、それには続きがあります。「7万5000ドル以上に増えても、感情的幸福は比例しては増えない」――。

 

大阪大学21世紀COEによる調査でも「500万円から900万円、1100万円から1300万円で幸福度は同一水準に留まっている」という結果が。つまり、幸福度には“飽和点”があるというのです。

 

手元のスマホでSNSを検索してみれば、「月収で100万円」「年収1,000万円超」という数字を誇らしげに語る人々であふれています。つい最近では、メガバンクがDX推進人材の新卒(そんな人がどれだけいるのか疑問ですが…)に年収1,000万円以上を提示するというニュースが舞い込んできました。

 

先の見えない時代だからこそ、稼げるうちに稼ぎたい。年収のケタの多さに惹かれる気持ちはとてもよく分かります。しかしその高年収のために、かけがえのないあなた自身の自由や健康、家族のしあわせを献上する等価交換が、はたして本当にベストな選択なのでしょうか――?

 

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高年収転職の前に、人生におけるあなたにとっての「ゆずれないポイント」は何か。まずはそれを見極めることが大切です。

 

あなたがもし「今よりは高年収、でもワーク・ライフ・バランスも大切にしたいな……」というなら、建設転職ナビの「年収700万以上」「残業少なめ」「年間休日120日以上」「資格取得支援制度あり」「充実した福利厚生」のこだわり検索でヒットしたこちらの求人検索結果をご参考に。

 

また、建設技術者支援に特化してきた建設転職ナビのキャリアアドバイザーに、ぜひご相談を。

 

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